そして僕は途方に暮れる。その先にあるものは?
おはようございます。
Apple Musicのmy favoriteが見事に思春期のJ-POPで固められ、ものすごく恥ずかしい今日この頃です。
その中に、表題の曲がありました。
まだ私が生まれる前、もう35年前の曲ですが、ラジオから流れてきて初めて聴いた時の衝撃は忘れられません。
歌詞も声色もサウンドも全てが一体化して、完璧なJ-POPむしろそれを超越して存在している。
「べき」思考は好きじゃないけど、J-POPとはこうあるべきなのではと思ってしまいます。
「POPミュージック」というものは「ポピュラーミュージック」のことであり、その名の通りそもそも商業的な目的で作られているから、芸術うんぬんよりも大衆の心に響かなければなりません。
ヒットチャートの上位に入って売れるためのものですから、当然だし良いも悪いもありません。そういうジャンルです。
で、私は今のJ-POPをほとんど聴かないので詳しくはわかりませんが、ここまで心に響くものには未だ出会っていません。
イントロとアウトロの、同じコードでもサウンドの色を変えて、イントロではしっかりリスナーに聴かせながらも切なさを醸し出し、エンディングではもっと切なさと優しさを醸し出してしっとり終わらせるところとか、この時代の日本人の音楽のレベルの高さにドン引きします。
その当時はこの世にいない私でさえ、切ない思い出と甘くて苦い過去に誘ってくれるような。そんな力がこの曲にはあります。
タイトルは『そして僕は途方に暮れる』。
いやいや、冷静に考えて?wヤバくない?www
タイトルには絶望感しかないのに、曲を聴いたら切なくも希望を湛えたようなイントロ。サウンドと掠れた声が美しくて、そして銀色夏生さんの歌詞です。
特にここ。
君の選んだことだから
きっと大丈夫さ
君が心に決めたことだから
そして僕は 途方に暮れる
多分、別れを決意した愛する女性が出て行ってしまったのでしょう。
それを受け入れ、相手を信頼し、しかも大丈夫さと励まし、残された自分は途方に暮れる。
この先には絶望しかないのだろうか。
私は、この「僕」にはタイトルと相反するような希望があると感じます。
歌詞は切なくて切なくて、しかしながら前を向いて歩いていけるような綺麗な切ない優しいメロディーで終わらせてるところに半端ないプロデュース力を感じずにはいられません。
日本の音楽シーンはここがピークだったのか?とこの曲だけで思わせてしまう破壊力。
しかしこの僕ちゃん、どんなイケメンやねん。
この曲をドラマ化して生田斗真かジョニーデップが主人公になったらええのに。
ちなみにジョニーデップはメイクしてる方が好きです。